From Editor’s

LEON編集部員が日々の誌面作成の過程や、取材で知り得たコトをお届けするコーナーです。今回は、編集部の不動産王(担当)、市村の登場です。


こんにちは、市村です。「視点を変えるって面白い」というお話を前回のコラムでさせていただきました。今日は同じ視点でも、なにかを人に紹介する時の“視点”について考察してみます。

あるものを誰かにおすすめする時、必ずそのものの魅力だったり特徴だったりを探しますよね。いわゆるオススメポイントです。LEONの場合、そのフックが「モテる」だったりするわけですが、このポイントをちょっとズラすだけで、相手の興味をひいて、案外面白がって耳を傾けてもらえたり、最後まで読んでもらえたりします。もちろん本質がズレてはお話になりませんが、最後の着地が当初定めた的の内側であれば、そこまでのアプローチは“遠回り”するほど面白いということです。

実はLEONのリコメンドはこの体裁をとっています。その“遠回り”に、書き手のクセや経験値、人生観みたいなものが反映されて独自の原稿となるから面白いのですね。

そして今日の視点の題材にあげるのは、家具界のロールスと称される「edra(エドラ)」です。先日お邪魔してきたW大阪での発表会では、まぁ数えきれないほどの魅力を伝えていただきました。しかし、私がもっとも刺さった言葉は、

1987年創業なのに、アイテムが22シリーズしかない

というフレーズ。 ソファのスポンジフォームに7年以上費やしたりとか、職人がひとつひとつ手作業でつくっていたりとか、それはそれは素晴らしい。しかしこのワンフレーズの方が私にとってははるかに印象的だったのです。

1987年創業ということは今年でブランド36年目のはずですが、アイテムが22シリーズしかないということは、新作をリリースしていない年が12年もあったということです。というか、3年に一作品しか発表していないという計算。どれだけブランド側が商品を形容する言葉を並べようとも、私が自らたどりついたこの事実には敵いませんでした。

彼らの商品をちらとお見せしますと、、、

MARGHERITA

VERMELHA

POLTRONA-Modifica

GETSUEN

36年で22作品ですから、このような特異で独創的なルックスとなるのは当然です。彼らはイタリア トスカーナ発のラグジュアリー家具メーカーですが、今期大阪のインテリアセレクトショップ「リビングハウス」の手によって日本にカムバックを果しました。家具に一家言あるというオヤジさんは、一度足を運ばれてみてはいかがでしょうか?

発表会で私が一番「モテる」と思った逸品は、12/25発売のLEON2月号リコメンドに掲載されておりますので、このスピンオフ記事とともにお楽しみいただけたら幸いです。

edra(エドラ)
edra(エドラ)は、1987年にイタリア トスカーナで創立されたラグジュアリー家具ブランド。芸術的なデザイン・それを成し得る高度な技術力・最高品質の素材を組み合わせた絶対的な品質のブランドとして世界中に知られています。

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